母親業と講師業を両立しオンラインクラスも開講!
母親業と講師業を両立しオンラインクラスも開講!
◇◆プログラミング教室成功事例紹介◆◇
神奈川県茅ケ崎市のLaLaLa KIDS長澤さんにお話を伺いました!
Q1:どのような教室を運営されていますか?(自己紹介をお願いします)
茅ヶ崎市でプログラミングと英語の教室『LaLaLa KIDS』を経営している長澤敦子です。4年半のアメリカ生活を経て、日本帰国後2018年4月に自宅リビングを教室として開講しました。
日々の生活の中で一番時間を割いているのは母親業なので、本業は?と言われれば、母親業なのかなぁ。教室運営の他に、夫が経営する会社で“企業のリブランディング”や“SNS運営”、“企業向け研修“や“映像配信”などのサポートも行っています。
Q2:本業とプログラミング教室との関係、割合を教えてください(本業=私生活でも可)
もともとプログラミングに興味のあった娘のために教室を開業したので、“母親業”の延長線上に教室運営があるのかもしれません。
開講後、我が子以外のお子様たちをお預かりして、共に時間を過ごしていく中で、 “親として”学ぶことが本当に多くあるので、私にとっては、母親業と講師業は切っても切れない関係にあります。
教室運営とは別に、SNSの運営やwebsiteの製作、映像撮影・編集などを行っている関係で、映像やIT、デジタル分野でのスキルがこれからますます大事になっていくであろうことや、既存の価値観や常識がものすごいスピードで変化していることを、日々痛いほど実感しています。
そんな中で得た知識や感じることなどを子供たちに伝えていく、というのも、私の大きなミッションだと思っています。
開講日は週3日。
火曜の17:00-18:00と水曜の17:00-20:00の4コマを対面で、隔週日曜の朝8:30-9:30をオンラインで行っています。教室運営の仕事としては、平日1日平均3時間くらい?
SNSや映像配信サポートに1日1時間程度。その他の時間を母親業に、という感じです。
Q3:なぜプログラミング教室を開講しようと思ったのですか?
2012年から2016年の4年間アメリカに住んでいました。子供たちが通っていたアメリカの公立学校では当時からプログラミングの授業があり、息子は学校から帰ってきてよく家でScratchのゲームを作っていました。プログラミングとの初めての出会いもこの時です。
日本に帰国し、子供たちが大好きなプログラミングと英語を続けさせたいと考えていたのですが、両方をリーズナブルに教えてくれる教室が近くになかったので、それなら自分で開講しようと思ったのが開講のきっかけです。
開講にあたっての問題は「生徒が集まるのか?」という不安が一番大きかったですね。
開講したはいいけど、一人も入会してくれなかったときのことを考えてはブルブル震えていました。笑 ホームページを作ったり、チラシをポスティングや校門で配布するなどして募集しましたが、幸いなことに、口コミで広がっていってくれたという感じです。
開講時に、実現したかったこととしては、とにかく、プログラミングに興味のあった娘がプログラミングを習得してくれること、でした。笑
ここに関しては、娘は思った通りScratchにハマりにハマってくれました。ある程度やり切ったところで、今はまた違うことにハマっている、という状況なので、もともとの目論見としては大成功です。
教室全体としては「世界と話そう」をテーマにプログラミングと英語を教えるというコンセプトでスタートしました。プログラミングと英語という世界と話せるツールを身につけることができれば、こどもたちの活躍の場は世界に広がっていくと思ったからです。そしてそのスキルを身につけるには子供の「楽しい」のエネルギーが一番の武器になると思ったので、うちでは「楽しい」ことしかやりません。
そして子供たちが“楽しい”ことに安心して没頭できる“場”であることも、教室の大きな目的のひとつでした。アットホームで友達の家に遊びに行くみたいな雰囲気の教室にしたいという思いもあり、自宅リビングを開放して開講しました。子供たちにとって、学校でも家でもない、また別の「楽しいことだけを思い切りできる場所」になりたかったからです。
それがコロナ禍になり、自宅での開講をやめざるを得なくなりました。
一斉休校のころ、少しでも子供たちの「楽しい」を止めたくなくて、すぐにオンラインに切り替えました。はじめはどうなるかもわからないまま、とにかくやってみた、という感じ。最初は15人いた生徒さんのうち、オンラインで続けてくれたのはたったの3人だけでした。当時まだオンラインに慣れていないご家庭が多かったからだと思います。
半年ほどオンラインを続けていく中で「これは新しいスタンダードになるに違いない」と私自身が確信したので、もっと多くの子供たちにオンライン学習に慣れていってほしい、と、保護者の方向けにこれからのオンライン学習の意義などを熱く語り、10人がオンラインで受けてくれるまで増えました。
「オンライン塾」として新たに生まれかわろう!とチャレンジしたのもこの頃で、海外含め外部生対象にオンラインクラスも新設しました。
オンラインに目をつけたのはかなり早かったと自負しているのですが、大手も次々と安価でオンラインクラスをスタートさせていく中で、弱小教室としては成功しているとは言えない状況ではありますが、アメリカからひとり、東京からひとりの生徒さんが受講してくれています。
コロナが少し落ち着いてきた昨年、対面クラスを再開しました。
ただ自宅での再開はやはり難しいと判断し、現在は近くの公共施設を借りて授業をしています。
対面を再開してからは、それまでオンライン受講だった生徒さんも対面に切り替わり、5人の新規入会がありました。やはり対面で子供たちと接することができる時間は大切だなぁ、と改めて実感した次第です。
公共施設であっても、開講当初の「アットホームで安心できる居場所」であり続けたいという思いは変わっていません。
Q4:プログラミング教室の運営状況は?
常時開講コースは、「はじめてのプログラミング」「マイクラプログラミング」「テクノロジア魔法学校」です。
その他、イベント的に「LINEスタンプ」「ドローンプログラミング」「makecode」「映像編集」「イラストレーション」などなど、子供たちが「やってみたい!」と言ってきてくれたことはとにかくやってみています。
生徒人数は現在17人。
・男女比:男子13、女子4
・年齢内訳:小学生12、中学生5。
・クラス形式内訳:対面14、オンライン2
男女比としては、男子が多いですが、一時期に比べると女子が増えてきたように思います。
年齢的には小学生4年〜6年が半数以上を占めています。
中高生の入会を期待しているのですが、なかなか新規入会はありません。ただ、入会時小学生だった子たちが中学生に上がるタイミングでもやめずに、部活や塾で忙しい中、振替などを多用しながら頑張って通ってくれています。
昨年末から低学年の入会も受け付けるようにしたので、生徒数が増えることを期待しています。
プログラミングに興味がある、マイクラが好き、ゲームが好き、パソコンが好き、という子が通ってきてくれています。ほとんどが自分の意思で通塾を決めてくれた子たちです。
親にプログラミング教育を、ということで連れてこられた子は、入会しない、もしくは入会してもすぐ辞めていってしまう傾向にあるように思います。
中学受験をするつもりで学習塾に入れたが、どうにも合わず、思い切って受験をやめてきたという男の子がいました。当時5年生だった彼は今中学2年生。英検準2級にも先日合格し、Scratchでゲームを作ったり、マイクラプログラミングを楽しんだり、生き生きと通ってくれています。
地域的にロボットプログラミングを教えている教室が多い中、ロボットプログラミングではないプログラミング教室を求めてくる方が結構いるのと、「英語」というキーワードに魅力を感じてくださる方が多いように思います。
利益的にはまだまだでして。
こうした教育事業、利益だけを追求するものではないとは思いますが、開講してすでに4年経とうとしているので、少しずつ利益をうめるものにできたらいいな、と思っています。教室のキャパ的にはまだまだ余裕があるので、今年は生徒数増加を目指して頑張ります。
Q5:プログラミング教室の今後の展望は?
数値的な目標としては、今年度中に生徒数20人突破を目指します。
今年度中の目標が達成できたら、次の目標としては単発イベント等も含めて20万以上の利益を得ること。
低学年クラスの新設と、マイクラ部、マイクラ建築チャレンジクラスの新設を考えています。
オンラインイベントの毎月開催にもチャレンジできれば、と。
また、現在公共施設を借りて開講していますが常駐できる場所を作りたい。そのためにも売り上げをあげること、あとは助成金や空き家活用など、あらゆる可能性を探っていければ、と思っています。
ただ、一番大事にしたいのは、子供たちの「楽しい」にしっかりと丁寧に寄り添うこと、そして、学校でも家でもない安心できる場であり続けること!です。
Q6:プログラミング教室(の講師)のやりがいは?
こどもたちが笑顔で帰っていってくれる瞬間や、とても無口だった子が楽しそうに話してくれるようになった時、「これやりたい!」とやりたいことを言ってきてくれた時、教室で出会った子供達同士がお互いに教えあったり、質問しあったりしている時、、、嬉しい瞬間はたくさんあります。
私自身も、我が子だけではなくて、いろいろな子と関わることで、親として、大人として、OPEN-MINDEDであること、公正であること、ニュートラルであることの大切さに気づかされます。
そして我が子たちもまた、いろいろな子と関わり合い、自分の母親がやっていることに興味を持って見守ってくれているので、良い影響になっていると思います(hopefully…)
ただ一方で苦労もたくさんあります。
教室での仕事はどうしても放課後になるので、どうしても自分の子供たちを放置することになります。自宅で開講している時は、一緒にプログラミングを楽しんだり、教えあったり、、ということができましたが、今はそれができず、一緒に夕飯を囲めなかったり、宿題を見てあげられなかったり。本業であるはずの母親業が少しおざなりになっていることには常に罪悪感があったりはします。
Q7:Tech for elementaryに加盟して良かったこと、今後期待したいことは?
何もわからず飛び込んだ教室運営の世界ですが、とても優しくサポートいただきました。また、他のフランチャイズと違って、非常に自由度が高いところがとても良いと思います。
このロゴと使え、この名前を使え、うちのカリキュラム以外は使うな、など制約の多いフランチャイズはたくさんあると思いますが、そういう窮屈さが一切ない。
「子供たちにプログラミングを学習する機会を与えたい」という思いには、嘘偽りなく、素晴らしいと思います。
Q8:プログラミング教室の開講を検討している人にメッセージを!
えいや!と勢いで開講を決めた感じでしたが、TFEさんのサポートで、「教える」という経験も「プログラミング」の経験もほんどなかった私でも開講できました。
開講前の不安は意外とやってしまえばどうにかなる、ことばかりです。それより、開講してからの想定外の苦労や失敗の方が多いです。笑
それでも、「なぜプログラミング教室をやりたいのか」というビジョンに立ち返りながら、子供たちにも助けてもらいながら、ひとつずつクリアにしていけばきっと大丈夫!
そしてなにより、子供たちが「できた!」「楽しい!」と目を輝かせる瞬間にたくさん立ち会える、素晴らしい仕事です!
もしやってみたいけど、、、と迷っている方がいたら、ぜひやってみることをお勧めします。
最初は自宅で開講すれば、大きなリスクもなくスタートできます!
頑張ってください!